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生理が近づくと、薬局にいろいろ買いに行かないと!…とソワソワしてきますよね。

生理用品のナプキンは、出血量が多かったら何枚も必要になるし、生理痛でお腹が痛くなったりすると鎮痛薬を買ったり、お腹を温めるために使い捨てカイロや腹巻をそろえたり、場合によっては整体に行って体調を整えたり…準備することがたくさん!

でもこれ、結構お金がかかっているかも?

 

「下腹部が痛くて起き上がれない」など、生活に支障が出るほどの生理痛は「月経困難症」と呼ばれていて、治療が必要な状態です。

でも、医療機関で治療するとたくさんお金もかかりそうだし、ちょっとハードルが高いかな…なんて思っていませんか?

実は、医療機関できちんと治療を行った方が、長期的にはセルフケアよりも費用対効果が高いといわれているんですよ1)

 

医療機関ではどのような治療を行うのでしょうか?

ここでは、医療機関で処方される卵胞・黄体ホルモン配合剤(LEP製剤)を中心にご紹介します。 

 

1Arakawa I, et al.Cost Eff Resour Alloc. 2018 Apr 101612.



生理痛はが
まんするものって思いこんでいませんか?

生理痛について身近な人に相談しても、「生理中にお腹が痛いのは当たり前」、「出産したらよくなるわよ」なんて言われて、痛みをがまんしている方はいらっしゃいませんか?

実は、生理痛を抱えている女性は76.5%もいるのに、生理痛を理由に婦人科を受診するのは15%未満とまだまだ少数派2)。確かに、“生理痛はがまんするもの”なんて思いこんでいたら、病院へ行くのをためらいますよね。

 

生理痛などの痛みの出やすさには、体質の違いなどもあり個人差が大きいのですが、あなたが生理痛に困っているなら、それは「月経困難症」として治療ができます。

 

月経困難症の背景には、子宮内膜症、子宮筋腫といった婦人科系の病気が隠れている可能性もあります。婦人科系の病気が原因の場合には、その病気に対する治療が必要です。

また、病気が隠れていなくても、病院で治療を受けることで生理痛を和らげることができます。

 

病院では次のような薬や治療が用いられます。

お医者さんと相談しながら、あなたの症状に合わせてお薬を選ぶことができますよ。

 

 
第4回配信_月経困難症の治療薬
お薬の詳しい解説はこちら


2
)女性労働協会. 働く女性の健康に関する実態調査. 2004.

 

女性ホルモン薬でひどい生理痛がラクになる?

それにしても、なぜ生理痛って起こるのでしょう?

周期的に訪れる生理、排卵は「卵胞ホルモン」と「黄体ホルモン」という2種類の女性ホルモンによってコントロールされています。生理周期にともなって2種類の女性ホルモン量が大きく変動しますが、この変動が生理痛に関係しているのです!

 

ここからは、女性ホルモンが変動するメカニズムについて紹介します。

「メカニズム!?なんだか難しそう・・・!」と思われるかもしれませんが、ここをしっかり押さえておくと、生理痛の治療や薬のことが、とても理解しやすくなります。

それでは、詳しくみてみましょう。

 

生理が終わるとエストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌が徐々に増え、子宮内膜が厚くなり始めます(図中①)。

そしてエストロゲンの分泌量がピークを迎えると排卵が起こり、その後はプロゲステロン(黄体ホルモン)がたくさん分泌され、子宮内膜はより厚くなります(図中②)。

子宮内膜では、子宮を収縮させる作用がある「プロスタグランジン」が作られ、妊娠しなかった場合、子宮内膜は血液とともに「経血」として剥がれ落ち、体の外に押し出されるのです。このプロスタグランジンは痛みの元にもなっているため、必要以上に作られると下腹部痛や腰痛、吐き気、下痢の原因になります。

 

月経困難症についての詳しい紹介についてはこちら 


第4回配信_生理周期


医療機関で処方されるLEP製剤には、女性ホルモンである卵胞ホルモンと黄体ホルモンが少量入っていて、一定期間、毎日飲むことで、血液中のホルモン量を低く保つことができます(図中③)。

すると、ホルモンの変動がなくなるので排卵がなくなって、子宮内膜が厚くなるのを抑えられるようになり(図中④)、出血量が少なくなります。

また、子宮内膜が薄くなるとプロスタグランジンの作られる量が減るので、生理痛などの月経困難症の症状が改善されます。

なお、LEP製剤による治療中は排卵がなくなるので、妊娠を希望している場合はお医者さんに相談しながら他の治療法を検討しましょう。

 

第4回配信_生理周期(LEP製剤服用時)
 

生理をコントロールして、いつでも自分らしく

生理は毎月くるのが当たり前、と思われがちですが、すぐに妊娠を望んでいなければ、実はそんなことはありません。

月経困難症を抱える女性がLEP製剤などの治療によって出血の回数を減らすことは、生理痛などの症状改善に有効といわれています。

出血の回数を減らし、痛みで悩む日を減らしましょう、という考え方です。

LEP製剤は一定期間、毎日服用する期間(服用期間)と服用を止める期間(休薬期間)があり、休薬期間には消退出血という生理のような出血が起こります。

服用期間と休薬期間のサイクルを28日サイクルにするタイプと、約3~4カ月サイクルにするタイプがあります。約3~4カ月サイクルにするタイプは、休薬期間が少ない分、出血の回数を減らすことができます。

 

第4回配信_周期服用のLEP製剤

第4回配信_連続服用のLEP製剤


※休薬期間に生理のような出血が起こります(ただし個人差があります)。

 

生理中のツラさ…一人で頑張らなくてもいいんですよ!

生理のお悩みについて、お近くの婦人科で相談してみてください。

きっとあなたに合った治療法があるはずですよ。

 

 

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監修元:バイエル薬品株式会社

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